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コントラスト・・・Welta Welti-1 with Tessar-T5cmf2.8

先日私の所属している手作りカメラクラブ例会があった。
その際入手したのが今回カメラに装着している『gelbglas L×32』である。
gelbglasとは?
要するにモノクロフィルム使用時のコントラストを上げる為のイエローフィルタの事である。
カラーフィルムに使用すると画面全体が黄色くなる(笑
コントラスト・・・Welta Welti-1 with Tessar-T5cmf2.8_c0160387_81305.jpg
では何故モノクロならコントラストが上がるのか?
おそらく中学・美術の時間に皆さんは聞いたことがあるだろう。
『補色の関係』
黄色は紫の補色であり、一般的に青系の色を強調する。
故に屋外晴天時に使用するとコントラスト強い写真が出来上がるのである。
詳しくは可視光線の波長が一番短いのは紫である事、それによって補色の黄色のフィルターを通すと云々・・
学術論文じゃあるまいし私の説明ではわかりにくいので割愛する。

それより見にくいが、カメラ右手前に見える黒いプラスティックがこのgelbglas専用のケースである。
前面にはCarl Zeiss Jenaの文字が往年の型取りされた枠の中に浮き彫りで書かれている。
当然この32mmかぶせ式フィルタの前面枠にもzeiss銘とgelbglasの標記がある。
今回私はわずか100円で購入したのだが、如何にこのフィルタ販売当時の写真機一般が高額であったのかが想像できる。

ちなみに装着しているカメラは戦後東ドイツに組み込まれたwelta社が1945年頃から50年にかけて製造した35mmカメラである。
西ドイツ・コダックレチナと時をほとんど同じくするが短命であった。
使用レンズもレチナのシュナイダーに対しツァイスをおごり、目測のファインダーも凝ったパララックス補正機能を搭載するなどなかなか高級志向であるのだが、エバァレディシャッターであったり1コマづつ巻き止め解除が必要であるなど少し中途半端な感が否めないのが短命であった原因かもしれない。

今の目で見ると古臭くて手間のかかるカメラであるが、そこが面白いのだから不思議なものだ・・

by e-leitz-yasu | 2010-02-15 08:19 | クラシックカメラ