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一之舟入・・・Topcon SuperD with RE,AUTO-Topcor2.5cmf3.5

高瀬川 舟入乃 灯影に明く 春の雪 乙郎(那須乙郎)
ここは高瀬川源流に近く、一の舟入とも言われる場所である。
一之舟入・・・Topcon SuperD with RE,AUTO-Topcor2.5cmf3.5_c0160387_8525751.jpg
本来カラーネガフィルムであるが、そこはこのブログにアップする際のデジタル処理にてカラー情報を破棄してみた。

この高瀬川は古く角倉了以による人工運河で水深浅く、船底の浅い高瀬船を荷役・人の往来に使用していた事から高瀬川と名がついたらしい。
それでこの碑が建つのが一の舟入である。近くには京都島津の創業の地があり今は創業記念館があり一般公開もしている。

ところで今回カラー情報を破棄してモノクロにしてみたのは、このレンズの生年が1963年頃とほぼ私と同年代。
とすると当時カラーフィルムは非常に高価で一般には普及していなかったであろうから当時の東京光学光学技術者も当然カラーバランスに気を配っていたとは思われない。
事実コーティング技術が発達するのはカラー時代になってからと聞く。
これらからこのレンズとしての性能発揮にモノクロにしてみたのである。

如何?
比較のカラー写真を並べているわけではないので良くわからぬが本音のところだろうが、ハイライトのにじみに関して言えばカラーでは全体のカラー画質の低下を引き起こしているように感じるのであるがモノクロになるとあまり気にならない。

調べてみるとこのレンズの後期になるとカラー用にコーティングが変わっているとの事である。
初期コーティングはアンバーで後期はカラーバランスを考えてシアンが入るらしい。
私のレンズはアンバーコートで25mm標記ではなく2.5cm標記なので初期物と知れる。
だからカラーよりモノクロで一番の性能を発揮するのである。

私の持論として、設計・技術陣の最も熱い気持ちは最初期型に凝縮する、と言うのがある。
レトロフォーカス超広角レンズの国産初として開発・設計しているのだからその力の入りようは尋常ならざるものがあり、それがこの世界初TTL開放測光一眼レフと同時発売と言うのだから当時の東京光学の技術力の高さと技術者の発想の豊かさと錬度の高さは押して知るべしであろう。

しかし、ギリギリの性能追求をした古いレンズには有害光線カットのためにフードは必需品である。
ましてそのフードの役割にも強い思い入れがあれば、現代の並みの汎用品とは一線を画するのである。
但し、そういった小物付属品は紛失されるとそのもの単品では生き残れないので極端に数は少なくなるのである。それが昨日帰宅すると届いていたのである(喜
現代のインターネット社会で世界が狭くなったおかげで、今まで見も知らぬ岐阜の方より送られてきたのである。

装着すると効果の程はまだわからぬが『えらくカッチョエエ!!』
紹介はまたの機会にするとして、勿体をつけるのである・・(笑

by e-leitz-yasu | 2010-09-23 09:14 | クラシックカメラ