元祖バカチョン!

昔カメラは高級品で一家に一台あれば良い方だった。
それも今時のカメラと違って全てが機械式。よってオート機能などは望むべくも無かった。
そうなるとカメラの原理、絞りとシャッタースピードの果たす役割を知らなければ満足な写真は撮れず、限られた人だけのもので大量生産・大量消費とはならなかったので高かった。

以上の理由から写真趣味はいわゆる高尚で、昔風に言えばお大尽でなければできなかった事になる。

そんな写真の世界に新風を巻き起こしたのがオリンパスの独創的な発明者、米谷さんである。
彼がした事の第一は、オリンパスペンによるカメラの大衆化である。
機構の単純化を推し進め、低廉なハーフサイズカメラを作り一大ブームを引き起こした。
次の大衆化は女性でも簡単に扱えるように自動化を図った、今回取り上げるオリンパスペンEEである。
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カメラにセレン光電池を組み込み、メーター(露出計)の針を振らせた後は機械的にその針の位置を伝達して絞りとシャッターを決める。
露光の過不足で写らない時はこれも機械的にロックがかかる。夢のカメラの誕生である。

これを米谷氏は『ボタンカメラ』と称したが、誰とは無しに『バカチョン』とはあまりに失礼な話ではある。しかしその後、世界にいまだ一つの機械式ハーフサイズ一眼レフへと発展し終焉する。

最後に薀蓄を一つ・・
このオリンパスペンEEのレンズ真上OLYMPUS-PENロゴは、真鍮素材にエングレーブしてあるのをご存知か?当時新素材のプラスチックはまだ高価で実用できず、あたかもプラスチックのように見せる塗装を施している。

カメラの写真はNikonF3+50mmマクロ、カメラの貼革は私の手でブルーの革に交換してある。
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by e-leitz-yasu | 2009-01-24 11:23 | クラシックカメラ